【怖い話】崩れゆく家

短編の怖い話



田舎に住む大輔は、村の外れに立つ古びた一軒家に引っ越してきた。家賃が非常に安かったため、初めはラッキーだと思っていた。しかし、住み始めてから奇妙なことが続発した。

夜な夜な家の中から子供の笑い声や足跡の音が聞こえてくる。最初は近隣からの音かと思ったが、その音は明らかに家の中から聞こえてくるものだった。

ある日、大輔が家の中を探索していると、壁の裏に小さな扉を見つけた。扉を開けると、中には昔の玩具や衣服が入った部屋が広がっていた。そして、部屋の中央には、黒ずんだ染みが付いている床があった。

地元の住民にこの家の過去を尋ねると、昔この家に住んでいた家族が行方不明になったという噂を聞かされる。そして、その家族の中には、小さな子供もいたという。

大輔は家の異変の原因を突き止めようと、霊能者を家に招いた。霊能者は家に入るなり、顔色を変えて「この家は、過去に起こった出来事が原因で呪われている」と告げた。そして、「この家の中で、何か恐ろしいことが起こっている。家を捨てるか、呪いを解くための儀式を行うしかない」と語った。

大輔は、霊能者とともに儀式を行うことに決めた。しかし、儀式中、家の中から怒りに満ちた声や怨念が湧き上がり、家が崩れ落ちる音が聞こえてきた。大輔と霊能者は慌てて家を逃げ出し、そのまま家は大きな音とともに崩れ落ちた。

崩れた家の跡地からは、家族の遺骨や日用品が見つかった。村の住民たちは、家が崩れ落ちたことで呪いが解けたのだと安堵した。しかし、その夜、村の中から子供の笑い声が響き渡った。



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