山奥にひっそりと存在していた小さな村、それはある日突然、地図からも記憶からも消え去った。消息を絶った村の謎を解き明かすため、一行の調査隊が組織された。
調査隊が村の跡地に到着すると、彼らを迎えたのは異様な静けさと、時間が止まったような風景だった。家々は荒れ果て、どこか他の世界のような雰囲気を漂わせていた。
調査を進める中で、隊員たちは村人たちが残した日記を発見する。日記には不安と恐怖に満ちた記述が散見された。不思議なことに、その記述は全て同じ日付で終わっていた。
調査隊は村の中心にある古い祠を調べ始める。その祠には古代の呪いに関する言及があり、村人たちはそれを恐れていたことが分かった。日が落ちるにつれ、隊員たちは不穏な気配を感じ始める。
夜が深まると、村はさらに奇妙な変貌を遂げた。日中にはなかった霧が立ち込め、奇怪な声が聞こえ始めた。調査隊の中で不安と恐怖が高まる中、彼らの一人が忽然と姿を消した。
残された隊員たちは、消えた仲間を探し始めるが、代わりに見つけたのは古い井戸だった。その井戸の近くで、彼らは恐ろしい真実に直面する。井戸の中からは、村人たちのものと思われる無数の骨が発見されたのだ。
恐怖に震える隊員たちは、何かに追われるように村を脱出しようとする。しかし、村からの道が見つからず、彼らは迷い込む。そして、一人また一人と消えていった。
最終的に一人残った隊員は、途方に暮れながらも何とか脱出に成功する。しかし、彼が報告した内容は信じられないものだった。井戸の近くで見つけたのは、調査隊の仲間たちの新しい骨だったというのだ。
それ以降、誰もその村を調査しようとはしなかった。その地域は、地図から消えたままになり、人々の記憶からも消え去っていった。しかし、時折、山中で迷った者たちが奇怪な村の話を語ることがあるという。その村はまだ、どこかで存在し続けているのかもしれない。