太一は大学の友人から、試験の参考資料が入ったUSBメモリを借りた。彼の友人・翔太は、そのUSBメモリには非常に重要なデータも入っているから、絶対に紛失しないようにと念を押した。
太一は資料を使って勉強を終え、USBメモリの中身を確認すると、翔太が言っていた重要なフォルダがあった。中身が気になった太一は、フォルダをクリックした。
中には昔の写真が大量に保存されており、太一が知っている共通の友人たちの写真もいくつかあった。しかしその写真には、何故か全員、目が真っ赫かと光っており、不気味な雰囲気が漂っていた。
そして、その写真の中には、先月交通事故で亡くなった共通の友人・智也の姿もあった。太一は驚き、写真をクリックして拡大してみると、智也の手元には同じUSBメモリが写っていた。
不安になった太一は翔太に連絡を取ろうとしたが、翔太からは一向に返信がなかった。
その夜、太一はUSBメモリをPCに挿したまま寝た。真夜中に目が覚めると、パソコンの画面が勝手に光っており、何かがダウンロードされていた。驚いた太一が画面を見ると、新たに自分の写真がUSBメモリに保存されていた。その写真の中の太一の目も、真っ赫かと光っていた。
恐怖で震える太一の携帯に、翔太からのメッセージが届いた。「USBを見たんだね。それは、次に事故に遭う予告のリストだ。私も最初は信じられなかったが、智也が亡くなった後、自分の写真が保存されているのを見て、理解した。ごめん、太一。次はお前だ。」
太一は慌ててUSBメモリを抜き、窓から投げ捨てた。しかし、外からは車のクラクションの音が響き、一瞬の暗闇の中、何かが太一の身体を強く引っ張った。
翌朝、太一の家の前で交通事故が起きていた。事故の原因は、車が道路に転がっていたUSBメモリを避けようとしてスリップしたためだった。太一の部屋のPCには、太一の写真と共に「次は誰?」というメッセージが表示されていた。